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WAR/ZIT『Brain Scan(7")』
¥1,430
SOLD OUT
Side A 1.BRAIN SCAN 2.SWAY Side B 1.QUARTET ONE 型番: DEBAUCH032 フォーマット: 7" 発売日:2024/8/31予定 ▼WAR/ZIT 前身バンドとして当時活動していたWOTZITが母体となり、当時の音楽性をより煮詰めたかの"新バンド"として始動したのがWAR/ZITである。 初ライブ時点からあまりにも衝撃的な演奏を魅せ、毎回の各ライブ/観客に対しインパクトを与え続ける事約1年。2024年夏、現体制としては初となるシングル(7")が遂にリリースされる運びとなる。 WAR/ZITという名は、前身バンド時代のコラボレイト編成名義(w/Soloist Anti Pop Totalization) がそのまま新たなバンドとして継承されたものとなっている。 (名称だけであり、過去のコラボとは全くの別物) [※当レーベルから前身WOTZITは(10")、SAPT(LP)リリース有] コラボ期のStyleとはメンバーも音楽性も異なり、その唯一無二に渦巻く深いPunk楽曲群は、現在一つの『到達した頂点』と言っても過言ではない。 各メンバーの遍歴は以下、 ex-The Gimmies、ex-WOTZIT、ex-ERAZER、ex-AGGRO、ex-Groaning Groove そしてpre-GUNK、pre-The Slowmotions etc... 上記にて読み取れるメンバー層の厚さと、そこからの想像をも軽く逸脱していくセンスの塊、それらが多分に収録されているのが今作(7")となっている。 そんな挨拶代わりの今作収録3曲は、職人的且つ複雑に楽曲の厚みと展開を絡ませ合いながら構築するBaとDr、楽曲に切れ味と甘美さを提示し、予想の斜め上を魅せるGt、そしてBloodyさと伸びある全体ハーモニクスが混ざる異物感がPunkとしか形容ができないVo、それぞれが満遍なくAB面に溢れている。 例えるならばBirthday Party(NICK CAVE) 、Minutemen『The Politics Of Time』あたりの時期、そしてあぶらだこ『亀盤』とをMixさせたかの存在感。JUNGLE'SやMannequin Neuroseなど他含め、City Rocker Recordsリリース群いくつかを聴いているかの錯覚に陥る各ソリッドと渦・響き、変化球の応酬、そしてScratch Acid~Jesus Lizardなどを加速・没入させたかの側面も同居されたPunkシングルとして収録され、そこには完全なるNO WAVE逆回転型・狂乱の技巧派キラー異端PUNKとして、ショッキングな体現活動が記録媒体に刻まれているのだ。 活動開始からメンバーそれぞれがトータルライフにて極めて多忙でありながらも、常に有り余るクオリティにてライヴを行い、Punk bandとして多量なポテンシャルを放出し続けるWAR/ZIT。 固定のスタイルに寄る事から離れるように振舞いながらも、自然体である事が逆にルーツ・伝統に新しい形で肉薄するように核心を突いた貴重な盤として、今作はリリースされる事となる。 Recorded/mastered by Shigenori Kobayashi (Noise Room Recording Studio) Total Art Work Designed by Sora Mizusawa(WAR/ZIT)
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Arcadian Starship『NO FEELINGS(7")』
¥1,430
SOLD OUT
Side A 1.No Feelings Side B 1.Can't Get Enough 2.Heartache 型番: DEBAUCH031 フォーマット: 7" 発売日:2024/5/31予定 ■DEBAUCH MOOD、31作目のリリースはArcadian Starshipの『No Feelings(7")』 札幌から関西へ。 北海道は苫小牧にて生まれ育ち、多感な10代後半~20代までを札幌はThe Sleeping Aides And Razorblades(以下SAAR)に捧げてきた白浜は、コロナ禍直前の2019年にソロプロジェクトArcadian Starshipを始動した。 当レーベルより『Dedicated to winslow leach(12")』をリリースした後、 その活動は居住地:関西への移管により、新たな人間関係の変化~仲間を獲得し、様々な知見が入り混じる充実のバンド形態として新たな再スタートを切っている。 メンバーは、 Vo/Gt_Shirahama(SAAR) Gt_Hacchori(Deadbeat Club) Ba_Shinya(ex-Famous Painters) Dr_Tora(ex-Frantic Stuffs、ex-Diskover etc..) による4名編成にて2023年に始動。 現活動形態になり約1年、バンドの今が大いに感じられる初(7")Singleが 2024年にリリースされる事となる。 拠点を札幌から関西に移した事により、当初の宅録にて培われたアイディアは、地域柄の情報量・相手のセンスを信じた精度の高さと重なり相乗に至っている。 そこに関して中心メンバーの白浜は、『それぞれのメンバーにおける音楽に対する誠実さと献身が、メンバー間の相互信頼関係・会話に繋がっていると思う』と言う。 それは正に、熱きフックと微睡に彩られた美学に満ちた彼らのR&Rとして、純真無垢に愛らしく力強い泣きのkillerナンバー3曲が収録される結果を言語化したものである。 曰く、今作はAnother Pretty Face/Mega City Four/Cash Pussies/Donkeys/Mark Beer/Marshall Crenshaw/Communions/Martin Newell/The Jam/The Kinks(2nd)などからのインスピレーションが多く散りばめられているとの事。そこには重んじているコードの感触に彩られた素晴らしきR&Rへの情景が不変に存在し、全体における各ワーク遊び、持ち前の流れる圧倒的なメロディライン、安定したback布陣のGt/Ba/Drの絡み合うような演奏による丸みとドライブ感・ソロが入り混じる自由度に裏打ちされた70's UK Punk~Power Pop~Neo Mods~Pop Punk~Guitar Pop、そして90年代から近代音楽までもの貪欲を氾濫させるように光っている。 メンバー4人それぞれがお互いを理想のメンバーと認識しているはずであるからこその、結果がMixされた楽曲群は灯され、フロントマンの場数を踏まえ今作は完成。彼らの音楽は今までの経験次段階クオリティを獲得し、最早日本における唯一無二の独自Power Pop/Pop Punkに属している。 約10年程前に、『これが私達の一番身近なPower Pop/Pop Punkだ!』と多くの若者を魅了したフロントマン白浜のセンスは変わらずとも、 そこから年齢を重ねてきたミドル世代の琴線すらをも『より我々のものだ』として再び狂わせてくる楽曲は今も不変。 この作品は、どんなに今(そして今後より進むかもしれない)の物価高加速においても、あの頃の『レコードが安く沢山買えた』時代の楽しさを忘れさせてくれない、忘れる事を許してくれないような、一つの音楽における最高峰レコードリリースとして今回世に出る事となる。 ※当音源のRecording/Mix/MasteringはPop! PizzaのDaniel McNellieが担当。 全てのアートワークに関してはバンドメンバー自身にて作成・コントロールを実施。
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MY SOCIETY PISSED 『Marble Dots(10")』
¥3,080
Side A 1.Roxy / Round And Round 2.Nightwatch Side B 1.No Chaos In That Bathroom 2.Class Of Vermin 3.Kick Out The God 型番: DEBAUCH030 フォーマット: 10" ▼MY SOCIETY PISSED。 それぞれが別環境にて活動を続けてきたメンバーが、交わる定点をきっかけに関係を深め結成。 ex-Pinprick Punishment、ex-It's You、pre-Kidder、ex-Lipups、ex-Malegoat、ex-Omit Vomit、ex-Knock etc.. と、非常に特殊な組み合わせにも感じられる4名ではあるが、あくまでも音楽趣向から成るそれぞれ同志のコミュニケーションを元に始まったのがこのバンドである。 2020年には『Locked Room(12")』、『Stomach(TAPE)』がリリース、定期的な活動の上現在に至る。 今作はよりバンドの危ない創作意欲とコントロールされた狂気が集約された45rpm 10"として5曲を収録。 前作と比較しても、よりDeepなNoise Rock技法のラインがメランコリックなPunkと交雑する最新作として、『Marble Dots(10")』 は2024年4月にリリースされる事となる。 1曲目、古Industrial的な趣のTrack『Roxy』が約30秒間流れた上にて当盤はスタート。 こちらはメンバー曰く『Bruce Loose(Flipper)のソロ作影響下を煮詰めたところBristol Technoにリンクしてしまった打ち込み物』との事で、非常に緊張感のある出だしは用意されている。 そこから安定のFlipperジェネリックに位置する神経衰弱型ダウナーPunk楽曲が口火を切っていき、音作り含め、前作よりも一層強固な『落ちる』Slow Death感覚が様々な視点にて培養。 うねるリズムサイドと場面での疾走感・展開に乗りまくるテクニカルなリフの往来も健在で、楽曲の圧倒的な個性は変わらずVoの存在感が産み出す。 それは正に70年代〜80年代のPunk Rockの深部を嗜んだBaによる淡々としたうねりと、 一人のみにてインテリジェンスなScumすらも体現するDrの絡みに起因し、 楽曲における最重要な視点にある高い技巧で聴きどころを作りまくる職人的最前線Gtと合わせ、過去活動全て~現在に至るまで唯一無二のスタイルを徹底してきたVoの異端的センスとアート性、存在感によって成された結果となっている。 Brainbombs、No Trend、The Fall、Landed/Megafuckers、Metabolist、Church Police、Happy Flowers etc... といった流れを(個人的には)感じるが、比較しても閉塞感とは全く別軸のものとして煮詰められた、他に類を見ない完全Original MutantなPunk mini 10"はフィジカルとして記録される事となる。 ※当音源のRecording/MixはStudio ReimeiのYusuke Shinmaが担当。Masteringは Mammoth Sound MasteringのDan Randallが実施。 通常インサート+バンドメンバーのAll time best diskの一覧が印刷されたペーパーも付属されている。 M.S.P-MASARU TANABE (GUITAR)/HIROMI WATANABE (BASS)/ YU MIYAZAKI (DRUMS)/HIROYUKI IWAMI (VOCALS, PEDALS, FX AND DRUM MACHINES) R.I.P-KAZUKI TAKAHASHI
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アシックス★ブーメランズ /ALP$BOYS 『Drunks In The Central Park (split 7" + DL)』
¥1,430
Side A (ASIX BOOMERANGS) 1.SHINANOZI 2.ecstasy city 3.kitahe Side B (ALP$BOYS) 1.WE GOTTA POWER 2.LOVELESS 3.DAIMONLAU 4.BASTARD 型番: DEBAUCH029 フォーマット: 7"+DL DEBAUCH MOOD、29作目のリリースは、 "Drunk And Destroy With Glasses From Extasy City" 『アシックス★ブーメランズ』 And "Sunplaza Front Drunken Warriors From Nakano" 『ALP$BOYS』 によるJapanese_Punk/Hardcore Punk 友情split作(7")。 今作は、 昨今のLiveが特に素晴らしく、マイペースな活動を泥臭く今まで続けてきた2バンドによる、 数年かけた計画・アイディアが実現された作品となっている。 正に盟友と言っても過言ではない両バンドが、 初めての正規フィジカルリリースとして作り上げた衝撃的内容となるSplit(7")。 遂に2023年12月にリリースされる事となる。 ■アシックス★ブーメランズ member: Vo:zkmy(マヒルマヨナカ、エナジーナウ) Gt:ko-ki(fredelica、ex-GOH、ex-vanishing twin、hitsujikazoeru) Ba:Tanaka(いとま、ex-VOGOS) Dr:ieirix(urgh、ex-tinca tinca、DubwifeGroup) 2020年、仲間内との飲み会帰り、某公園にて勢い余って結成。 00年代よりいくつかの活動を通過し今に至るメンバーが、若き頃からの共通キーワード『パンク』を、自分たちの今にフィットさせる快楽の為に活動を開始。 その音楽性は正に『Japanese Punk』よろしくな語感と変質的な楽曲のフックに溢れており、 日本における1980年代の黎明期を彩った自然発生の核を、 2020年代における現代Flatな感覚に交わらせたような存在感として各曲は展開されている。 今収録曲はメンバー曰く、『ロックンロールハイスクールからのDead Boysを00年代的ストレンジな空気感に入れ込み、最近70、80年代のJapaneseロック、パンク、フォーク観点を意識したVoザキミヤの歌唱と現体験リリックにて混ぜ合わせたところ、全く別の物になった』との事。 このバンドらしい説明は正にそのまま独特の楽曲に反映されており、音像も程よくバリエーションを持っている。各パートの捻じれる様なアレンジやVoの大喝と、コミカルなようで実は渋い歌詞によって、このバンドの存在感は異様さの元集約されているのだ。 且つレーベルの主観としては、初期The Loods/Shuffle/肉弾、などの過去に存在した最高バンドから頭脳警察を引き当てていくような、『日本のR&Rパンク/極初期oi/若き狂気と可愛いささやかな露悪性』それぞれが魅力として含まれているようにも感じられる。 そこには、昨今一部海外にて動きある日本パンクのサルベージとリンクするかのような希少性も感じてもらえるのではないだろうか。 何よりもキャッチーなメンバーのキャラクターと相反する気がふれたような内向的爆発力は、シンプルにロックンロールのソリッドとパンクの殴打性を時勢の中で用いる晩歌の様に、活き活きと鳴るA面として楽しむことができる。 ■ALP$BOYS member: Vo:ippe(fredelica) Gt:Nishida(penisboys、urgh、東京スーパースターズ) Ba:Atake(COFFINS、Super Structure) Dr:Kosuke(Daiei Spray、PLAY DEAD SEASON、urgh) 結成より数回に渡るメンバーチェンジを経て、現在の布陣に定着。 正に『登頂』していくかの様に気合の入りまくった実演をライブにて重ねながら、 繰り返されたdeepなメンバー間での音楽情報交換(音源・体験したライブ)は夜な夜な続いてきた。 現在の2023年、最も狂った山脈を登り切ったかのように、過去の活動の中でも最も爆裂に渋く アイディアが加速した、充実の内容が今作には収録されている。 当該内容は脈々と継がれる日本のFUNな感触の出音を感じさせるHardcore Punkの側面を持ちながらも、そこには乗るギターノイズをベースにフィードバック重ねながらの絶妙なRockin'感覚がドライブしていくダイハードさと、合わせ全面に楽曲を支えるグルーヴの入れ込みと抜けるタイトさの幅あるリズム隊の渋さが光る。 そしてVoの崩しながらも畳みかける超個性的リリックによって、通常ではないラインのモノが練られていることに気づけるはずだ。 随所繋ぎ合わされる中にはURBAN TERRORの『First Shot』やAG. ALOEの様な気い違えた形をよりタイトに表現している要素も大きく、辿るようにStraight Ahead〜NYC Mayhem~Rest In Piecesなど初期NYHCあの頃を盛り込むベースを前提に、 やはりそこにあるのは後期Bad Brains香りを日本でしか生まれ得ないもののStyle魅力としてアイディア紡いだ、結果の一つなのかもしれない。 やんわりと滲むモダンなロカビリー的アレンジやサイケデリックな質感も含められたチャームもありながら、別の見方としても、現代の東南アジア広域におけるHardcore Punkの一つの流れにもリンクしているようにも感じさせられる。 彼らのPowerぶち込みのフックでたたき上げられ一気になだれ込む充実の片面4曲は盤面に落とし込まれ、"超強引に"進む楽曲が光るBsideとして今作の流れを締めていく。 =========================================================== 今作(7")は、数年前よりフィジカルリリースのハードルが上がってきている昨今にて、 強引にでも盟友同士のsplitリリースを目指し全力投球を行なったメンバーの想いが結果としてリリースに繋がっている。 両バンドのキャッチーな人間性にも敬意を払いながら、実現できることがレーベルとしては幸せに思う。 片面収録時間をそこそこ無視しつつも、クオリティ下がらず仕上がった強烈な個性が滲む挑戦的レコード盤。是非とも今作を手元に置いて、針を落として頂けると幸いである。 Recorded by Ryo Hisatsune (Studio Zot) & Shigenori Kobayashi (Noise Room Recording Studio) /mastered by soichiro nakamura(Peace Music studio) Total Art Work Designed by Tange Kiichiro(PROM)
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DAIEI SPRAY『Can't Truss It(7")』
¥1,320
Side A 1.Doubt Common Sense 2.I Can See For Miles Side B 1.Progress 2.Ministration 型番: DEBAUCH028 フォーマット: 7" ※試聴: https://debauchmood.bandcamp.com/album/cant-truss-it-7 ■Daiei Spray。 青森にて結成され、2008年頃より拠点を東京に移し活動。数回のメンバーチェンジを重ね現在に至る。 当レーベルから前作アルバム『Behind The Wall(LP+CD)』を2020年にリリースし、コロナ直撃による影響を受けながらも、突貫にて活動を続け乗り越えたのは頼もしくもここ数年間の出来事であった。(当時のリリースツアーはいくつかを除き日本・海外全てキャンセルとなった) Virusに翻弄された期間において、新たにDrとしてKosuke(PLAY DEAD SEASON/ALP$BOYSのメンバーでもある)が加入。過去最もアクティブな活動にて突き進む現体制となる。 今作は、上記3年間を踏まえた上での新作レコード(7")。2023年初夏、遂にリリースされる事となる。 ※現メンバー編成 Vo. Yagi Gt. Kyosuke Bs. Onodera Dr. Kosuke 今作収録の4曲は、ある意味原点回帰と思わせる節を感じさせられながらも、『我々の妄想の上において成り立つRevolution Summer』のバリューを、改めてストレイトフォワードPunk/R&Rなストリングスとタフネスにて捻じ曲げていくかの清き1枚となっている。 各曲、多様な場面におけるキラーリフのデパート(卸)と化しているGt、随所楽曲に渦を持たせる同じくキラー且つ職人派なBa、そして展開になだれ込む為の全てをエグく怒涛に叩きつけるDr。伸びやか且つ独自の唱法にて日本のバンドでしか出しえない曲の存在感を形成するVoと、、バンドの持ち味は今回も堅くアピールされている。 言うなればHüsker Dü/Willful Neglect/Down By Law/Stateなどに近いと感じさせられ、且つ元を辿ればそもそもそれはThe Stoogesの精液を年数かけ異種交配させ続けたかの結果の上に成り立つ2023年の産物でもある。 Fu Manchu、NebulaなどのPower Band群かの押しの強さや、彼らが当然影響を受けているであろうUK Melodic Punkのルーツでもある80's UK PUNK_Chron GenやPeter & the Test Tube Babies etcからの要素引き上げなど、、Japanese Emotional Punkベテランバンドとしての『選択された再出発点』は当音源の起点にて着地となった事が表されている。そして、先般におけるRevengeの意味を指している。 メンバー個々人の環境や責任なども多様となる世代に差し掛かりながら、それでもペースを落とさずにクオリティを担保していくバンドのその姿勢。逆境をもろともせず、この3年間にて遅延していたものを一つずつ取り返すような、Daiei Sprayというバンドの在り方を今に記録したシングル(7")。レコードとして、今作も意味を持ちリリースされる事となる。 ※今作の総アートワークはPROM etcにて活動する丹下氏が担当。Bandのイメージを即時立体的に起こすような手腕にて、Hi SpeedなFreaks的仕事ぶりを発揮している。 ※Recorded by Kosuke osawa (g-roks studio) & junta hayashi (nonewyork studio) mastered by soichiro nakamura
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ARCADIAN STARSHIP『Dedicated To Winslow Leach(LP+CD)』
¥2,310
Side A 1.General 2.Miami moon 3.Android dream 4.Time for truth Side B 1.Change your mind 2.Take it or leave it 3.Something to believe in 4.Living with mystery 型番: DEBAUCH022 フォーマット: LP+CD ※試聴: https://debauchmood.bandcamp.com/album/dedicated-to-winslow-leach-12 DEBAUCH MOOD22作目のリリースはArcadian Starship『Dedicated To Winslow Leach』。 札幌にて活動するThe Sleeping Aides & Razorbladesの中心メンバーにして、その天然色な音楽性を柱に泣きの旋律を武器とする"シラハマ"によるソロプロジェクトArcadian Starship。 先行してリリースされたTAPE ver.音源(2020/11発売)のLP+CD ver.が2021年2月リリースとなる。 既に今作をTAPEで楽しんでいた方であれば分かるその粒揃いの楽曲が濃縮された今作は、70、80、90、そして00年代の淡い記憶を串刺しに紐づけるようなPower Popに満ち溢れ、プライベート録音であるが故の"彼らしい自由度"がR&Rとして音色重なり、適時micro KORG鳴り響き"形"をより鮮明に輝やかせる内容として完成された。 宅録であるからこそ、先ず確認すべきは当本人の今作へ打ち込んだモードに着目すべきである。彼曰く1番の基準はMartin Newell/Cleaners From Venusの大いなる存在感を自己として出力したかったとの事で、その溢れ出るImageは妄想レベルにまで落とし込まれた楽曲の血肉として形成され、所謂ベットルーム宅録的手法からは敢えて離れたバンドサウンド感触に重点を置いた音源として形作られている。 他にはElvis CostelloのBlue Chair(Out of our idiotのバージョン)、Marshall Crenshawの1st〜3rd、松尾清憲の1st、Jim BasnightのI wanna be yours、Harlowのharry de mazzio等からインスピレーションを受けたとの事ではあるが、最早Fleetwood MacのRumoursバリに国民ウケしそうな感触すらもあり、それは全ての意図・偶発な形問わずバックラッシ的絶対領域にて彼独自の表現極まりしReal Dream Pop。彼自身の音楽体験の蓄積。ノスタルジー。再会を思わせる様な感触。として、アルバム全体から聴き手それぞれへの内情に響いていく。 封入品は盤、LP ver.専用インサート×2、紙ジャケットCDとなり、本人によってレコーディング、デザイン、デザインデータ作成、MV撮影、編集、出演までが全て貫徹。一から終わりまでをシラハマ自身が考え表現する自由な音、形で、フィジカルが作り上げられた今作。シンプルな話、こんなCOVID-19が蔓延する世でライブが少なくなってしまった状況であっても、今作は宅録という形で活路を見出した"泣きの一枚"となる実例として、ある意味価値すらあるレコードリリースとしても楽しめる音源となっている。
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the GERØS 『weird dance(12")』
¥1,980
Side A 1.pressure 2.toxic Side B 1.be bop a noiz 2.ikue 3.weird dance 型番: DEBAUCH024 フォーマット: 12" ※試聴: https://debauchmood.bandcamp.com/album/weird-dance-12 the GERØS。 そのBandは2010年代以降の関西Punk Rock Sceneにおいて、70年代のPUNKから"選択"すべき随所を炙り出すように刮目されたその楽曲/アートワーク/画/それら全てにおいて妥協せぬディテールを異常なまでに描き、名実ともに大阪に君臨してきた。 遍歴としては2013年結成、幾多あるリリースはDemo CD-R(2014)、1st 7"『Genocide Or Suicide』(2016)、2nd 7"『Razor Dog』(2017)、3rd 7"『Freak Out』(2019)。メンバーそれぞれの前身活動の数々と、全ての積み重ねが根深く前提として在り現在に至る。 US Punk影響下と語られるのは当然でありながらも、最早その存在は一つの街に集約された膨大なPUNKの情報量・インスピレーションの権化として咲く"Japanese Punk Band"。鋭き意味を内包していく。 大阪にて活きるPunk Rock Bandの新作、the GERØS『weird dance(12")』。怨念が深く刺し込まれた今12" 45rpm盤が2021年4月遂に世にドロップされる。 タイトルに冠した『weird』の濃い意味はそのままに、今作もその奇怪な妖艶さと鋭きPUNKの完成形は成立。組み込まれたテクスチャが濃厚に展開される。 収録されるは囁かれるようなMurder感触的グルーヴと、そこから酔える甘美且つ鋭く切れるコード・濃厚に刻まれるビートと合わさる絶妙な色香を持ったディープなPunk Rockとして隙なく表現され、その"悪い"存在感に我々は常に背後を取られないよう怯えて過ごす楽しみを持つ事が出来る。 墓を掘り起こしていくかのズルズルとした展開から一気に各パートは一体となって口火を切られ、鋭くキラーなリフの応酬やそこからより明確なPUNKの根にあるものを意識下にキレるGt。展開の中心を持ち上げるように彩り、聴き惚れる程に細かく刻まれるDr、そして楽曲の存在感をより具体化し、痛快と言った感覚すら繰り返し繰り返されるアレンジセンスの爆発が顕著なBa。CRIMEが持った唯一無二の篭りうねる泥沼のような解釈の高度な再現、LEWDやVAINSの手癖としての切れ味、FEEDERZ等に於けるジリジリと削り取られるような要素も含めながら、そして特別なTHE MADの存在等々。メンバー自信が公言するように、ロカビリー影響下のリズムがクロスし、その感触がよりバンドの唯一無二な形を誇示させていく。 『内臓』にくる45rpm盤の強さ、バンドの持ち合わせる灰汁ある音楽性、そしてどう考えても危ないアートワーク。この全てはバンドの現段階を形として表すには申し分ない音源として、今作は体をなす。 刑務所、精神病棟。ボンテージ、刃物、絞首、笑顔の狂気、晒される頭、破滅的なSEXUAL。そして仲間同士で楽しみ合うはお互いのお互いにおけるマインドコントロール。そして人間関係を重んじ、幸せで平和的でもある。 過去の文献等から様式を辿りながらも、人はここまで新たな想像力を独創的に突出させる事ができるのか。Killed By Death/Bloodstains/Back To Frontにて選択された偉大なバンド達が決して希少価値のみでピックアップされた訳ではない事実は"体験"としてしか物語られず、現在も同じように、墓標に刻まれるべきPUNKは表現の渦の中で神経質に研磨されていく。 ※今作のアートワークはthe GERØS メンバー自信&監修レーベルkiller boyの下制作。全てが彼ら自身の完全コントロール化において実現された。
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VINCE;NT『VAPID (LP+CD)』
¥2,860
Side A 1.Enigma 2.Only God 3.We Never Seem To Learn From Our Mistakes... 4.Dimension 5.Sycophant Side B 1.Daybreak 2.Cathedral 型番: DEBAUCH025 フォーマット: LP + CD ※試聴: https://debauchmood.bandcamp.com/album/vapid-lp-cd ◼︎VINCE;NT『VAPID (LP+CD)』 DEBAUCH MOOD、アナログレコード26作目(型番は025)のリリースはVINCE;NT『VAPID (LP+CD)』。 先日、初のレコードリリースとしてドロップされたばかりである『Resurrection:Ax/Ex(7")』に於いて、その存在が徐々に具体化されつつあるVINCE;NT。 先般のsingle作とはまた異なるディレクションにて磨き上げられた挑戦的楽曲渦巻くLP(同内容のCD付属)作品・待望の最新作アルバムとして海外プレス遅れに遅れ、2022年4月遂にリリースが実現となる。 メンバーは4名編成。Yusuke Shinma(gt/vo)、Arisa Katsu(gt/vo)、Iori Kimura(ba)、Kanako Teramoto(dr)にて2020年頃現体制としての活動を東京にて開始。前作7"リリースに際して記載した通り、そのAlternative純然たる音楽性を主柱としながら、Neo Psyche/Gothic/Junk 経由 Stoner/Doom/Desert Rockの片鱗を非常に屈折した解釈にて盛り込み、どう考えても一枚岩でないそのバンドのセンスは日に日に露見され、各称賛を浴び続けながら現在もバンドは独走を続けている。 過去にリリースしたフィジカル作品は初期作『DIVIDED(CD)』と前作『Resurrection:Ax/Ex(7")』と数枚のみ。過去楽曲における『Dead Meadowあたりの感触から日本のオルタナティブ機軸を次フェーズに立て続ける』感覚や、『Mayo Thompson的作用をTBJM通しながら砂塵起こすような強引さに振る』種子はベクトルが調整されより開花し、そこから前作におけるNeurosis×Loop(UK)etcかの淡いHeavy的実験に経由された(実際は今作後のレコーディングではあるが)、はたまた見方を変えれば極初期のOne Little Indianリリース群との感覚的共通点etc..バンドの多くを把握するに相応しい、まさに"凝縮された"フィジカル作品のアルバムとして今作はここに完成された。 そんな今回のLPは、まさにバンドのナチュラルさと異物感が絶妙な編曲性により混ざり飛び交う7曲を収録。A・B面ライブでおなじみの楽曲の連続もさることながら、より新鮮に感じられる各アレンジの粒がここに音源として立脚。各Gt×2における中音域の心地よさとキラー感・絶妙すぎる音階の渋さとBa、Drの濃い連打性・反復に艶を彩る存在感の交わりには、Post HCのプロトタイプ的感触を重ねるにしても最早物足らず征しており、極端な「厚み」など捨てても問題ない硬き芯が本質として存在する。 音源としてぎりぎりDeepになりすぎない音像がかえってFlatな一意専心的に相乗されていく様を体現し、粘着性の強い絶妙な楽曲群に疾走感や人力的にぶち抜かれる長尺ナンバーまでもが作品として展開。それはまさに毎回繰り広げられる名演を各人が繋ぎ、ライブにおける轟音であるが轟音に感じさせない心地良さの理由となる潤沢なアンサンブルの鳴動センス、体感速度短く瞬間の出来事に感じさせるかの濃さも含め、全編通し表現されている。 UnwoundやRed Temple Sprits、Savage Republic、SoundgardenにGirls Against Boys、Loop(UK)、Syd BarrettにFugazi等と思う比較は多々あれど、引き合いを持つ意味すらも無意味に思えるような、DystopiaからUtopiaにリバースしていくかの狭間に位置する感覚すらも用意された今意欲作。昇華され続ける『VINCE;NT』のフェーズの直近はほぼこの音源にあり、バンドの将来は今も進行形で磨かれ続け、現場にて白熱し続けていく。 そして小さな生き物の生涯を通して、自分の人生を顧みる大切さすらも、このバンドの総意には含まれている事が今では明らかになっている。 ※今作LPはRec/Mix/Masteringはツバメスタジオの君島氏、Artworkは京都のYANKEE KONG氏が担当。バンドにおけるインスピレーションは協力者からの助力も併せ、ここに作品として完成されたことを記しておく。
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BALLADMEN 『BULLETPROOF GLASS CITY(LP)』
¥2,310
Aside 1. Night Goes On 2. Not A Big Deal 3. Lost On The Platform 4. I Heard It Through The Grapevine Bside 1. Bullet Proof Glasscity 2. (Like a)Quiet Stone 3. The Eastern Sky Is Glowing Light 4. Magic Powerd Maximum 型番:DEBAUCH023 フォーマット:LP ※試聴: https://debauchmood.bandcamp.com/album/bulletproof-glass-city-lp 東京にて活動。毎夜ライブにて"Playする最上の快感"を聴き手に同調体験させ、演奏者の"入る瞬間"をPunkのSolidとRhythm And Blues/Jazzにおける熱量武器として場を白熱させ続ける3人組。そのバンドの名は"BALLADMEN"。 前作1st LP『Dear Old-Fashioned Rhythm(LP)』から早4年。バンドの血中濃度は上がりに上がり、振り切れる程に『強力な』2nd Albumが2021年7月、ドロップされる。 ◆全8曲、各曲平均5分収録の濃厚盤。 インサート、対訳付。 長き制作期間を経て、確実にバンドにおいて・またメンバーの遍歴に於いても"最高傑作"と言えるであろう作品が完成された。 今作は当人達曰く、『各曲ワンコード・ワンフレーズに拘られた楽曲にて、コルトレーンのインパルス期とか、ミンガス、あと、ハウリン・ウルフやウィリー・ディクソン的楽曲を"Punkの勢いと音量で鳴らす"事を根底に制作は進められた』との事だが、そこには更に踏み込まれたバンドのオリジナリティが存在する。 Aside、バンドの軸となる戦前からのホーンテッドなBluesを想起させる楽曲を根幹に、Elvin Jonesなどを指標に置くDrのタフさが溢れるほどに具体化された太い音作りとしてズッシリと部屋に流れる事にて当音源はスタート。 そこから怒涛の演奏畳み掛けに各パートが鼓舞され続けながら、自身のキャリアの中でも明らかに過去一番の鳴りと充実溢れるGtが痛快な曲展開を作り、正にHowlin Wolf '、Charles Mingusよろしくな脳裏にこびりつくナンバーを前提にしながら、Hound Dog TaylorばりのBluesの"疾走感"が耳をなぞっていく。 それはまさに、今作が加入後初音源となるBaが安定と音像の奥行きを職人の如く輪郭づけては捻り上げる事によってアルバムの終始一貫多面性を強調している事実に他ならない(かなり凄い)。 重心落とされた3点のアンサンブルはHard Bop〜ModalなJazzからの影響が天井が突き破る程に強いRythmとなり、且つBasementに留まる果てに行き着いたリアルなPunkのソリッドとして同居。そしてそこに過去作史上最も甘美かつ燻銀なVoが乗っていくとなれば〜モノになりすぎな今作 A side 最終曲Marvin Gaye『I Heard It Through The Grapevine』カバーでも伝わる通り〜よりその無機質さと甘さの共存する魅力が伝わる事だろう。New Passions from Old Musicの範疇を超えながら、収録全曲はSwingのあまり何周回目のエグみが混沌とメロウなHouse Rockin'として満たされていくのだ。 以前から伝わっていたThe Action、The Creationの様に未来を見据える音楽性を持った大先人と同様の濃さ、貫禄すらも音源からはより強く感じられ、且つそれは紛れもない現代の形そのもの。新たな試みである浮遊感微睡むナンバー等の質感楽曲もA〜B side用意されている事実。そこには最早Mighty Babyすらも想いを馳せる事が出来る人も一部いるのではないだろうか。やはり、前身(極初期)バンドの頃からの根にもあるThe Great Unravelling、Universal Order Of Armageddon、Born Againstの感覚も薄いベールとしてバンド自身の『快感』を覆っているのではないかとすらも感じられる。 楽曲の1秒1秒の充実、一瞬たりとも聴き逃す箇所のない音源として、レコードはここに完成された。 ※今作は、メンバーの中心シュウ氏にとって長年の相棒であったdr.アキラ氏参加による最後の音源でもある。過去〜今作でも当然に刻まれている最高のドラムプレイへあらためて最大限の敬意を払いたい。 そしてバンドは止まらず、メンバーチェンジにてより怒涛に加速している。(というか凄まじいことになっている) ※全てのアートワークは前作と同様に伊達 努氏、メンバーが担当。レコーディングはBroken Hearts/Triple JunkのSin Misery氏、パーカッションにImpostors青山氏が参加。
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THE BECAUSE『Get Out Through The Back Door(LP+DL CODE)』
¥2,160
A side 1. Chaining Me There 2. Get The Diamond Grave Stone 3. Selected Candies On Teatime 4. Closed Dance Hall 5. Luck At Last Night B side 1. The Great Innocence 2. Favorites Go Away 3. Let Everything Be 4. You've Really Got A Hold On Me 型番: DEBAUCH-016 フォーマット: LP ※試聴: https://debauchmood.bandcamp.com/album/get-out-through-the-back-door-lp 三重にて2004結成、現BALLADMENの母体として2010年頃まで活動~人気を博したTHE BECAUSE。2008年に自主製作盤CDとして発売され、当時海外からLP化が予定されていたものの実現には至らなかった爆発的名作が、2018年3月、リマスタリング仕様にてレコードリリースを迎える。 THE BECAUSEの音楽性は、まさにBALLADMENの前身である事の通り、メンバーが今後歩んでいく遍歴の一つの入口として強く形作られていた。 10年前だからこその尖った曲展開がスリリングに響きながらも、現在の活動でも描かれるスウィートネスなR&Rメロディラインはこの時期から共通してボーカリストのセンスとして存在し、PUB ROCKの多くから後期のTONIE JOYまでもの影響を尖らせつつも、それだけではない音楽的すぎる間が心地よさを孕むギタープレイを軸とし流れる。激しさをコントロールしつつ爆裂すぎるエグいDr、バランスを保つBa、との3点図式にて斬新なR&Rが存在、『疾走感を寸前の所で切り・溜め、その後に爆発させる』かのPOST HARDCORE通過型「非R&R性」との中間にて「強烈な」独自のキレは剥き出され、淡い絶望感を滲ませるリリックと共に、一貫されたコク深いPUNK MUSICとして響いていく。 THE JAM、TELEVISIONの解釈と無意識性。JAWBREAKERなどの90's bandの核のみを解体していこうという試み(当然その他多くの音楽を飲み込みながら)、そして当時の録音環境が合わさり「問題作」としての魔力すらも持ちながら、音盤は淡々と回転がなされていく。そしてラストナンバー、THE MIRACLESのカバー“YOU REALLY GOT A HOLD ON ME”にて〆られていく今作に、現在の、BALLADMENへの経緯が深く感じ取れる。何よりも、個々の音を鳴らす事に関しての精度と貪欲さが当時から常に変わらずにある事が、現在までバンドの根幹が何も変わっていないことを現している。 ※スリーブデザインはBALLADMEN(LP)に続き伊達 努氏が担当。当時の歌詞を現在の視点から通したアートワークは細部まで必見。インサートもデザイン一新にて歌詞・対訳記載。 <思い出> 10年前、CDがリリースされた当時といえば、「old~の要素を取り入れた…」といった単純な図式にて猫も杓子もが語られてしまう空気が一部で蔓延をしていた (在る、と取り入れる、では意味が全く違う)。その中でTHE BECAUSEは、いくつもの音楽の根が交わる事実にリアルが在ると信じ、ルーツが内包するオリジナリティの魅力へと近づく為の「ストイックな姿勢」を主軸として活動を続けてきたと個人的に強く印象を持っている。 「何かの要素を取り入れただけ」的なモノなどを蹴散らすかのごとき一貫したセンス。淡々と孤軍奮闘する様。そこには音楽を点で見ずに一連の大きな流れとして意識をする面白さが在り、且つ、「古きものを手法として解釈するのか?それとも全てを同列に感じ取るのか?」といった挑発にも近いQuestionを全てに振りかざし、「雰囲気のみで過去に手を出す」といった形骸化に対して引導を渡すかの如き厳しさ纏う楽曲が、結果として後の世代へ新しい感覚と影響を間接的にでも及ぼしてきたのではないだろうか。と、今になってより強く勝手な解釈が進む。 スタンダードな価値観の多くに別れを告げ(流行バンドへの優越感や、ハードコアパンク、ポリティカルな主張性への劣等感によって形成されていた全てに別れを告げ)、深化していった楽曲のみを武器に、停滞した思考を一つのカルチャーなどとして無理矢理落とし込む錯覚誤認識なども無く、未来を思考する。そんな「音楽の為に」生き続ける最高な、THE BECAUSE~そして現在に至るBALLADMENのメンバーに最大級の賛辞を払いたく、このリリースは実現された。